「そして、そこにいるのが三年の藤沢タク」


…え?
そこ?!


ガイの指先を追って後ろを振り返ると、さっきまで誰もいなかった入り口付近に、


ポケットに手を入れて壁にもたれかかって立っている藤沢タクの姿があった。



「タク様!」
「かっこいい!」
「きゃー!」



一気にザワついて、藤沢タクを初めて見る美月とナオは“信じらんない”と言う風な顔で私を見た。



「あの人が藤沢タク!?
超ありえない!かっこ良すぎ!結衣ずるい!」



興奮しながら私の隣のイスに戻って来た美月。


「超クールじゃない?!背高いし、黒髪が似合うー!!」


ナオと二人、もう目がハートになってる。



「実験開始はこのミーティング終了時からとする!」