「……橋本のことを、考えてたら出来た曲なんだ」
「ええっ!?」
私には珍しく、声が裏返るくらい大きな声を出してしまった。
それほど驚いた。
好きな人を想って曲を作ったとか、好きな人を絵に描いたとかは、よく他人の話としては聞くけれど、まさか自分がその当事者になるとは思わなかった。
「ああごめん!やっぱりキモいよな!引くよな!」
彼はまた右手でおでこを抑えた。
これは照れている証拠だ。
「ごめん!今の無かったことにして!忘れて!だから引かないで!」
私より感情の移り変わりが早い彼は、私が驚いている間に自分でどんどん話を進めて行ってしまう。
このままではだめだ!
驚いたけれど引いてはないし、何よりも新しい彼の曲を聴きたい!
「ま、待って待って!」
言いたいことが頭の中でまとまらない私は、どんどん話をネガティブな方向に進めていく彼をとりあえず引き止めた。
必死で言いたいことを頭の中で纏める。
恥ずかしがって騒いでいた彼なのに、私が言葉を纏めている間は静かに待ってくれた。
それでいて急かされている感じは微塵も無い。
その心地良さに、誰とも仲良くできない私が、彼とだけは居られる理由が分かった気がした。
「ええっ!?」
私には珍しく、声が裏返るくらい大きな声を出してしまった。
それほど驚いた。
好きな人を想って曲を作ったとか、好きな人を絵に描いたとかは、よく他人の話としては聞くけれど、まさか自分がその当事者になるとは思わなかった。
「ああごめん!やっぱりキモいよな!引くよな!」
彼はまた右手でおでこを抑えた。
これは照れている証拠だ。
「ごめん!今の無かったことにして!忘れて!だから引かないで!」
私より感情の移り変わりが早い彼は、私が驚いている間に自分でどんどん話を進めて行ってしまう。
このままではだめだ!
驚いたけれど引いてはないし、何よりも新しい彼の曲を聴きたい!
「ま、待って待って!」
言いたいことが頭の中でまとまらない私は、どんどん話をネガティブな方向に進めていく彼をとりあえず引き止めた。
必死で言いたいことを頭の中で纏める。
恥ずかしがって騒いでいた彼なのに、私が言葉を纏めている間は静かに待ってくれた。
それでいて急かされている感じは微塵も無い。
その心地良さに、誰とも仲良くできない私が、彼とだけは居られる理由が分かった気がした。

