子犬みたいな顔で笑った。

その笑顔をあたしは忘れない。

さっきまで大人っぽくて整っていた顔が


さっきまでブスっとしていた顔が


さっきまで余裕をもっていた顔が



少年のように、いや、たしかにこの男性は少年だけど、無邪気で、可愛らしくて
そして、温かい笑顔で


あたしに笑いかけてくれた。


心臓が止まるかと思った。