窓の外にいたのは、
テニスをしている3年生の女子の先輩たち。
そのなかでひときわ目立っていたのは
この、高校のアイドル的な存在
橘はるか先輩。
そう、この人こそが、
横須賀先輩の好きな人。
思い焦がれてる大切な人。
遠くからでもわかるくらい色素のうすい
髪の毛は一つに結っている。
サラサラと効果音がつくかのように
彼女が走るたび、綺麗になびく。
すらっと伸びた足も
キメ細かく白い肌で、本当にほそい。
女のあたしからみても
たまにドキッとしてしまうあの、容姿は
何人もの男の人を虜にしてきたんだろう。

