みんな、愛し方を忘れてる。



「そっか・・・じゃあ、俺も」
「ううん、ともは帰っていいよ」

そう断った私に、灯は驚いたような表情を見せる。

「けど、一人じゃ危ないだろ」
「私なら平気よ。こんな山奥に、不審者なんて現れないだろうし」
「そうか?・・・じゃあ、先に帰っとくな。冬穂も、あんま遅くならないようにしろよ」
「うん、分かった」
「じゃあ、気をつけて」
「ともも。おやすみなさい」
「おやすみ」

灯は終始不安げな様子で、何度も振り返りながら、コテージを後にした。


夜風に当たりながら、私は手すりの上で腕を組み、顎を乗せて凭れかかる。

「ふう・・・・」

夜は、結構好きだ。
昼間の太陽は私には明るすぎるから、星と月の光だけしかないこのくらいの明るさがぴったりだと思う。