みんな、愛し方を忘れてる。



「ってか、喉渇いたな」
「そうだね。あっ、私、買ってこようか?」
「いいの?」
「うん。じゃあ、行ってくるね」
「おう、よろしく」
「花火上がるまでには帰って来るから」
「りょうかい」

私は鞄から財布を取り出すと、それだけ持って立ち上がり、屋台の方へ向かった。


「そういえば、とも、焼きそば食べたいって言ってたなあ」

飲み物が売っている屋台を探しながら、灯が、焼きそばを買い忘れた、と騒いでいたことを思い出す。
ついでに焼きそばも買って帰ろうと思いながら、私は人混みの中を歩く。


「二本で六百円ねー」
「はい」
「はい、丁度。ありがとう」
「ありがとうございます」