みんな、愛し方を忘れてる。



「・・・・。」
「・・・・。」

涙を見られたことが気まずくて、私は何も話題を振ることが出来ない。
小日向くんもそんな私に気を遣っているのか、元々あまり話さない性格だからか、同じように黙っていた。

ただ、同じ歩幅で、足だけが動いていた。

けれど、この気まずい空気を、小日向くんが破ってくれる。


「・・・あのさ」
「う、うん」
「こんなこと聞くの、デリカシーないけど・・・なんで、泣いてたの?」
「っ・・・・」

上手な言い訳が思い浮かばなくて小日向くんを見上げると、小日向くんは私をじっと見つめていた。
その表情が、私に嘘を吐きにくくさせる。

「えっと・・・・ふう。実はね、」

私は目線を下に向け、小さく微笑んだ。

小日向くんになら、言っても良いかもしれない。
そう思った。