圭汰がそう問う。
私は静かに頷いた。
「うん。私は、圭汰を愛している自分を捨てる。過去に縛られてたら、前になんて進めないから」
「・・・冬穂は、それでいいの?」
「うん。きっと、私達はただ、前に進みたくなかっただけなんだよ。ずっと、過去の幻想とか罪悪感とかに縛られていて、それをなくすために、好きとか適当なことを言って、くっついただけ。でも、それじゃ駄目だと思う。いい加減、私達も大人にならないとね。それに、愛情を、そんな都合良く使っちゃいけないでしょ?」
私は、昔触れた圭汰の優しさを捜して。
圭汰は、私を振った罪悪感をなくしたくて。
そんな理由で付き合ったって、傷つけ合うだけだ。
だから、お互いのために、周りの人達のために、私達は別れるべきなのだ。


