「それだよ、それ。本当に気に食わないんだけど。なんで付き合うかなー」
俺は灯に、冷たい視線を向けた。
河合と付き合うとか、俺なら死んでも嫌だ。
まあ、成り行きは大体、想像がつくけれど。
「だって、冬穂のことバラすって、脅されたんだもん・・・」
そう言って灯は頬を膨らませるが、全然可愛くない。
むしろ、気持ち悪い。
「馬鹿か。どうせ、証拠なんてないんだろ?仮にあったとしても、捨てればいいだけだし。ってか、河合は宮咲さんをいじめてただろうが。それの証拠があるとかでっち上げて、逆に脅せばいいだろ。ああいうやつは、案外嘘に騙されやすいんだから。もっと上手くやれよ。脳みそないのか」
「すみません。怒らないで下さい、蒼人様。何も知らないフリをするので精一杯だったんです」
子犬のようにシュンとした灯に、俺は呆れたようにため息を吐く。


