「・・・けど、冬穂には、岡本しかいないんだ。知らないだろ?今、あいつら付き合ってるんだぜ。冬穂にとっては、やっと掴んだ幸せなんだ。邪魔なんて、出来ねえよ・・・」
灯の声が段々弱々しくなっていって、ついには、頭を抱えて俯いた。
俺はそんな灯を見ても、いや、そんな灯を見たからこそ、ここでただ慰めるだけにはいかないと思った。
「・・・知ってるよ、全部。最初から知ってたよ。一年の頃、宮咲さんが岡本と付き合ってたのも、お前が宮咲さんのことを好きだったのも、気持ちがないのを知ってて、宮咲さんと付き合ったのも。・・今、宮咲さんと岡本が付き合っているのも」
俺は、俯く灯の頭に話しかける。
「俺はずっと、お前ら二人のことを見てきた。詳しくは知らなくても、二人の関係が悪化していたことも、それに岡本が絡んでいたことも、何となく気づいてた。だから、今から言うことは、ずっと近くから見てきた俺の考えだ。どうするかは灯、お前次第だぞ」


