みんな、愛し方を忘れてる。



俺は相づちを打たずに、ただ灯の話に耳を傾ける。

「最初から分かってはいたけど、やっぱいつまでも俺だけが好きなのは、辛かったよ。それに、段々冬穂の様子が可笑しくなってきて・・・最後の方なんか、泥沼だったな。岡本も、冬穂のこと好きっぽかったし。だからずっと、別れるべきか悩んでた。冬穂は優しいからさ、自分からは言いにくいだろうし、俺が言わなきゃいけないって、思ってたんだけどなあ・・・」

でも、言えなかった。

灯が言わなかった言葉の続きは、その表情から読み取れた。

言わないといけないけど、言いたくない。
その葛藤は、すごく辛いものだったのだろうと思う。

「クリスマスイブの日も、同じように悩んでた。別れようと言おうともした。でも、冬穂がプレゼントをくれたんだ。その時、本当は俺のこと好きなんじゃないかとか、まだチャンスはあるんじゃないかとか、期待したんだ。・・・でも、冬穂は、俺の手を振り払った」