さっきから、圭汰が何を言いたいのか全く理解出来ない。
「深沢が他のやつと付き合って、冬穂は悲しいのか?って聞いてんの」
「な、なんで・・・?」
「朝から冬穂、元気ないから」
「・・・・っ」
私はやっと、圭汰が言おうとしていることに気づき、それと同時に、軽く丸まっていた手の指がピクッと反応する。
圭汰は私を疑っている。
でも、だからといって、怒り返すつもりはなかった。
だって、いつも気持ちがはっきりとしなくて、曖昧な態度を取っている私を疑うのは、当たり前のことだからだ。
私の愛情が疑われていることは悲しい。
けれど、それもあながち間違いじゃなくて、何も言えずに黙っていると、
「・・・やっぱり、まだ未練があるんだ?」
圭汰は、ひどく冷たい視線を私に向けた。
「・・・っ!違う!」
その表情と言葉に、私は強い口調で否定する。
確かに、噂を聞いた時は悲しかったし、嫌だと思った。
だけど、私には圭汰がいる。


