そう言いながら、私の隣にある椅子を引いた、圭汰。
再び付き合い始めてから、私達は時々、こうやって放課後に視聴覚室で話すようになった。
約一年前と同じように、他愛のない話をするだけ。
それが懐かしくて、とても嬉しかった。
「今日も疲れたよー」
「確か、今日は空き時間がなかったんだっけ?」
「うん。本当、止めてほしいよ。もっとバランス良く、時間割を組んでほしい」
「ふふっ」
穏やかに流れるこの時間だけが、私の心の支えとなっている。
特にしなくていい会話をする。
どうでもいい話。それを、一時間話すだけ。
ただそれだけのことで、私の心は随分軽くなる。
恋って、不思議なものだ。


