みんな、愛し方を忘れてる。



~冬穂side~

あの日以来、私は何度も灯に別れを告げようとしたが、言えないまま、ぐだぐだと関係を続けていた。

しかし、私には圭汰もいるし、また、望未ちゃんのいじめの件が気まずさを生み、以前と同じように灯と接することが出来なくなってしまった。

そのため、デートに誘われても断っていたし、一緒に帰ることも避けるようになった。

このまま自然消滅を・・・なんて、願っていないけど、願ってしまいそうになる。
そんな自分が、ずるくて大嫌いだ。

「ごめん、冬穂!遅れた!」

椅子に凭れかかって足をバタつかせていると、視聴覚室のドアが勢いよく開いた。

私はそちらに目を向ける。
そして、中に入ってきた人の顔を見ると、自然と頬が緩んだ。

「ううん、大丈夫。お疲れさま」
「ありがとう」