そして何より、一番頼りにしている圭汰も、ここにはいなくて。
「・・・分かった」
痛い視線を受け続けるだけの状態には耐え切れず、私は頷いた。
「・・・さて、と。じゃあ、いーっぱいお話ししようか」
望未ちゃんとその友達二、三人に、囲まれるようにして連れられて来られたのは、裏庭。
誰も来ないし、明らかに何かされそうな場所だ。
私は意味深に微笑んだ望未ちゃんに、若干の恐怖心を抱く。
「・・・お弁当、返して」
それでも、しっかりと望未ちゃんを見据えて、そう口にした。
「ああ・・・ふっ。返すわけ、ないじゃない」
望未はそう言うと、お弁当のふたを開けて、地面に落とした。
当然ながら、中のおかずやご飯は、全て落ちて泥だらけになった。
私はその光景を、ただじっと見つめる。


