みんな、愛し方を忘れてる。



もちろん、灯のメイド姿も可愛かったし、お客さんから好評だった。
しかしただ一つ、小日向くんとは違い、何故か本人も気に入っているようだった。


「冬穂ー!お待たせっ」

教室のドアが開き、中からノリノリな灯が出てくる。

私は灯に微笑みかけると、

「お疲れさま、とも。楽しそうだったね」
「おう!案外楽しいもんだな、メイドやるのも」
「ふふふっ、何それ」

思わず笑みが零れる。

「じゃあ、行こうか」
「うん!」

混雑していて騒がしい廊下では、並んで歩くのが難しいため、私達は縦に並んで歩いた。

「冬穂、はぐれると駄目だから、手、掴んでて」

前にいる灯が、歩きながら左手を差し出す。

「えっ?・・・あっ、うん」