みんな、愛し方を忘れてる。



逆に何かあることを示しているようになってしまったのではないか、と少しだけ不安になったが、過ぎてしまったことなので、気にしないことにした。


圭汰はそんな私の顔をちらっと一瞬見やった後、拗ねて、わざとらしくため息を吐いた。

「はいはい、そうですかー」
「授業始まっちゃうので、早く行きましょう」
「はいはーい」

これが二十五歳の大人がする態度かと思うが、とりあえず再び歩き出した。




それからしばらく経って、文化祭の日になった。

クラスの模擬店はお互い午前中担当のため、私と灯は午後一時から一緒に回ることになっている。

厨房係の私は、灯より少し早めに仕事を終えたので、今は、教室の外で灯の仕事が終わるのを待っている。


ちなみに、私のクラスは、男子メイド喫茶というお店をしている。

人気ナンバーワンは小日向くんで、私も小日向くんのメイド姿を見た時、めちゃくちゃ可愛いと思った。
メイド姿がここまで似合う男子は、見たことがない。
まあ、本人は嫌だ嫌だと、散々愚痴を漏らしていたのだけれど。