みんな、愛し方を忘れてる。



「びっくりさせるなよなー」
「私だって、驚きましたよ」
「てか、どうした?誰かに用か?」
「あっ、はい。良いタイミングで来てくれました」
「えっ、俺?」

自分の顔を指差して首を傾げた圭汰に、私は肯定するように頷く。

「はい。昨日出してなかった宿題を渡そうと思って・・」

私は持っていたプリントを、圭汰に差し出す。
圭汰は、ああ、とそれを受け取る。

そして、少しの間、受け取ったプリントを見つめると、

「・・・よし、確かに。丁度いいや。五限は数学だろ?一緒に教室まで行こうか」

と、プリントを持っていたかごの中に入れ、私を誘う。