本当に気持ちが悪い。
バスが揺れる度に、胸のむかつきが倍になっていくようだ。
「・・・そうだ。宮咲さん、前の席に行ったらどう?前だと、少し楽になるかもしれない」
小日向くんが、私にそんな提案を持ちかける。
灯は、それがいい、と賛同して、私に、
「どう?」
と、問いかけた。
私は気持ちが悪いため、小さな声で、
「でも・・・」
と、曖昧に拒否する。
前の席で空いているのは、担任、つまり圭汰の隣の席だけだ。
今、圭汰の隣に座るのは、気まずいし、出来れば避けたい。
けれど、そんなことを圭汰と私の関係を知らない二人に言えるわけがないので、やんわりと拒否の意を示した。


