私が酔っていることを知った灯は、小日向くんにそう尋ねる。
小日向くんは何故そんなことを聞くのかと、不思議そうな表情を浮かべたが、私を見るとすぐに事情を理解して、ああ、と声を漏らす。
「ごめん、俺は持ってない。・・・河合、お前は?」
少しの間を置いた後、小日向くんは躊躇いつつ、携帯電話をいじっている望未ちゃんに話を振った。
望未ちゃんは、何?と顔を上げたが、話はきちんと聞いていたようで、面倒くさそうに、
「あー、ないない。持ってない」
と、手を左右に振りながら答えた。
まあ、彼女なら、持っていても貸してくれなさそうだけど。
「チッ、役に立たねえやつ」
小日向くんは、そんな望未ちゃんに舌打ちをして、嫌悪感を露わにする。
今更だが、よくこのメンバーで三日間過ごせたなと思う。


