「おはよう宮野、バカは何したってバカなんだから諦めろ。」

「おはよう七瀬、諦めたらそこで試合終了だって言うでしょ。あたしは諦めない!」

「そんな焦るんだったら家でやってこればいいのに。」

「いいですか、家というのはくつろぐ場所ですよ?決して勉強するところではない!」

「いや、それは絶対違う。」


ラストスパートにかかるあたしはこれまでにない集中している。

故に、前の席にいる七瀬としゃべりながら手を動かすという偉業をやっているのだから。


「てか、見せてもらえば早くね?」

「断られた、てか皆終わってない。」

「そこ違う、そもそも合ってる問題ひとつもないよ…俺の見れば?」


当てずっぽうで書いてても一問くらいは正解すると思ったのにな…

それより今すごい声が聞こえたよ?!


「マジですかさすがイケメン七瀬様ありがとうございます!」

「うむ、よかろう。アイスで手をうってやる。」

「…喜んで。」