それから皆と朝方まで騒いでいた。


            

目が覚めたのは昼前で、ぼちぼち片付けて、車に荷物を運び、帰る事にした。



ハルは智君に肩車をしてもらい、私とは手を繋いでいた。

            
夢じゃなかったんだ…



なんて思っていた。



帰りの車でもずっと他愛のない話で盛り上がっていた。




                        
そういや私智君の事…


家族の事や、住んでるとこ…
                        
何も知らない…――



                                    
これから少しずつ知っていけばいいよね?



「ん?どした?」


信号待ちで智君が私の顔を覗き込んだ。

『うわっ…なんもないよ?
ビックリしたわ。』


「ボーッとしてたから…」


『アハハ。よくボーッとしてるって言われる』


「…そっか…」


ん?


何だか暗い…


『どしたん?』


「いやいや…
何かそんな淋しい表情されたら、元彼の事考えてるんかなぁ…とか‥」