夏の空の下、となりには、

一瞬、息が詰まった。

オレンジ色の空をバックに、ひとり、彼女は立っていた。

ひとりで何かを探してたように、ただそこに立っていた。

僕はなにも考えれてなかったと思う。

だれよりも透明な白い肌が、夕焼けで少しオレンジに染まっていて、

大きな黒いひきこまれる瞳が、まっすぐ僕を見ていた。

今思えば、僕なんて見えていなかったのだけど。

うるさい女共とちがう、口をひらかず何かを秘めているような小さな小さな口が、

少しひらいてーーーーーーー。