咲原くんは電話しているみたい。 『...兄ちゃんが?』 咲原くんは必死そうな顔をしていた。 『はやく救急車呼べ、今から俺も行くから。うん、ああ、わかったよ』 咲原くんは下を向いた。それから、電話を切って、近くの壁に拳を当てた。 「(咲原くん...??)」 咲原くんは泣いていた。