次の日の朝は気が重かった。 体育祭の朝練で早く来る学校に咲原くんは居なかった。 『おい、紗由理。』 「もう、なに。...って、は?」 急に名前呼びにしてきた彼方は、私に何か言いたげなご様子で私の隣に立っていた。 「朝練終わって疲れてるんだから、話しかけて来ないでよ」 『陽向は。どこ。』 「知らないって、あ、ちょっと!」 彼方が私の腕を引っ張って、ちょっと来いと私を連れ出す。