私を乗せ、車に無表情で類がエンジンをつけ──車を走らせる。

あまりの急展開に、頭がついていけない。


「ね、ねぇ類」

「…………。」

「る、類ってばぁ」


何も話してくれない類。
進んでいく車。


ラジオも何もなくて、二人の間に流れるのは、車が道を走る音だけ。


「ねえ類……どうして私、告白なんてしなきゃいけないの」


王子の行動を見ていればわかる。
王子はきっと私の事、からかいの対象としか見てない。

そもそも、身の程が違いすぎるというか……

あまりにも無謀すぎる。