そういって王子がクスっと笑う。 その言葉にふっと我に帰る。 雛鳥……か。 なんだか私、ひとりだけドキドキして馬鹿みたいだ。 そんな事をおもって自分が落ち込んでいることに気がついて、戸惑う。 なんで私、王子の言葉にういたりしずんだりしてるの…… 「葉月、ほらあと一口」 そういって私に近づく王子に、 胸がドキンと跳ねる。 ねえ、これって何。 この気持ちは、何。 黙りこむ私の顔を、王子が心配するように覗きこむ。 熱が上がったとおもったのだろう。