私の王子様は、冷酷なんかじゃありません



「美味しい……」


王子の作ってくれたお粥は、素直に美味しかった。

素朴であたたかくて、とっても優しい味。

多分美味しくないからみたいなことをいってたけど、全然そんなことない。

私、この味好きだな。


「王子、料理もしかして得意なんですか?」


「……まって葉月。王子って俺の事?」


あ、しまった。

熱で頭がぽーっとしているせいだろうか。今日は何回も王子の事を王子ってよんでる気がする。

でもまあ、高校時代にあんなに王子、王子とはしゃいできたのだ。

正直、 "海里先輩" より、"王子" の方が馴染み深い。


「すみません、海里先輩っていうよりそっちの方が私的にしっくりくるというか。駄目ですか……?」