私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


美味しそう。

そんなことを思った時。


「じゃあ葉月、口開けて」


「へっ…?」


一瞬、何を言われているのか分からなかった。

ぽかんとする私に、お粥をスプーンですくい始める王子。

こ、これはまさか。


いやいや、ちょっとまって!?


「お、おおお王子!じゃなくて海里先輩!
大丈夫です、私自分で食べられますから……!」

そういって慌ててベッドから体を起こす私。

大丈夫ですから!と言い張る私に、
王子は首を縦にはふらなかった。


「だってさっき電話でそうしろって。…美咲が」

「えええっ!?」


美咲さんなんてことを……!

戸惑う私の口元に、王子がお粥をすくったスプーンを寄せる。