私の王子様は、冷酷なんかじゃありません



あれだけ類に話を聞いてもらうのを我慢してきた私の努力が水の泡だ。


「はぁ~……」


大きなため息をついてもう一度ベッドに横になる。

すると、五分とたたないうちに部屋のドアがノックされた。


「葉月、入るよ」


そういって、お粥がはいってあるのだろう小さな鍋をもった王子が部屋に入る。

腰にまかれた紺色のエプロンが、恐ろしく似合っていた。


「ごめん葉月。美咲に作り方聞きながら一応作ってみたけど……多分美味しくない」

「そんな!ありがとうございます。お粥、食べてもいいですか…?」


いいよ。

そういって、王子がお粥の入った鍋をベッドのそばにあるテーブルにのせる。


王子が鍋をあけ、お粥の優しい匂いに鼻をくすぐられた。