私の王子様は、冷酷なんかじゃありません



「この顔文字、なんか馬鹿っぽいかな……」


そんな気がしたので、顔文字を消して、
メールを類に送る。

いつもならLINEをするところだけど、
なんだかメールの方がいいような気がして、メールにした。

類はメールもLINEも未読無視する確率が高めの人間だけど、今回はけっこう早めに返信がかえってきた。


『兄貴、いない日の方がいい?』


そんな類の返信に、なんて返事をしようか迷った。

確かに……どんな顔をして渚さんにあったらいいのかわからないし、
あっちだって私にあいたいはずがない。

何よりまだ私はあの人がこわい。

……そうしてもらおう。


『その方がいいです』


そう、返事した。


「はぁ……」


自然と漏れるため息。



───脅されたんじゃないのか?兄貴に。



確か、類は私にそう聞いた。
渚さんが私にしたことに、気づいてしまったかな?


類とは何でも相談できる仲だとは思っていたけど、さすがに言えなかった。