私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


類のいっていた通り、さすがに店を出て一週間がすぎた。

事情が事情だったこともあって、
住み込んでいたあの部屋にある荷物を、気づけばほったらかしにしていたのだ。

いつかはとりにいかないといけない。
わかってはいるけれど、葉月にとってあのラーメン屋は、いまや何よりも気まずくていきづらい場所なのだ。


でも……このままじゃいけない。

よし、風邪が治ったら荷物をとりにいって、そして改めて謝りにいこう。

そう心の中で決心して、スマホをとりだし、類の連絡先を開く。


「酒の勢いならず、熱の勢いをかりよう」


そういって、メッセージを打ち込む。


『荷物をとりにいくのと、
やっぱりもう一度ちゃんと謝罪するために、ラーメン屋に行こうと思ってる。
いつなら大丈夫かな(@_@)』