「何で俺が、君にペットを飼おうと思ってるなんてくだらない報告をする必要が」


「で、ですよね~…」



王子が無表情でそんな事を言うから、笑ってしまいそうになるのを、必死にこらえる。


そして…王子に見つめられていることに気がついて、小さく声をあげそうになった。

見つめられてるといっても、
全然ロマンチックな感じではない。

王子が私を見るその目には、まるで感情がないように思えた。


それでも。

奇跡のような顔をした男の人に見つめられたら誰だって緊張する。


そして


二人の中に流れる変な沈黙に耐えられなくなった私が、切り出す。