私の王子様は、冷酷なんかじゃありません



このまま誤解されたままは嫌だって叫ぶ自分も心のどこかにいて。

自分でもわけがわからなくなって、
もう逃げてしまおうかななんて思った時だった。

類が、私にゆっくりと呟いた。



「脅されたんじゃないのか、兄貴に」


「…………っっ」


類のその言葉に、わかりやすく反応してしまう私。

そんな私の様子を見て、類がやっぱりねというように小さく息をはいた。


「葉月が出ていってから、ずっと兄貴の様子が変だったから、もしかして、とは思ってた。

なぁ葉月、兄貴に何されたんだ?」


「…………っっ」



そういって、類が私の肩を掴む。