私の王子様は、冷酷なんかじゃありません



『何アホみたいな声出してんだよ。お前が今すぐがいいって言ったんだろ』


「え?あ、まぁそうなんだけど…いいの?」


類は、いいの?という私の質問には答えなかった。代わりに、


『……じゃあ、冬月公園で』


というぶっきらぼうな声が返ってきた。
私の返事を待たずに、そのままプツッと電話が切れてしまう。


もたもたしている暇はなかった。

急いで店に戻り荷物を持ち、美咲さんと朝霧さんと王子にお疲れさまでした、と挨拶をして店をでる。

王子の顔にはわかりやすく困惑した表情が浮かんでいたけれど、

「先に家帰っててください!」なんて意味深なことを二人の前で言えるはずもないので、

先に家に帰っていてください。
すぐ帰ります。

と、冬月公園への道を走りながらLINEをいれておいた。