私の王子様は、冷酷なんかじゃありません



「わ、私には、そんな資格ありません…っ」


震える声で、
朝霧さんにそう小さく叫んだ。

それを言葉にしてから初めて気がつく。
自分がどれだけ腹黒くて計算高い女だったのかということに。

気がづきたくなかった、こんな事。

王子の為ならと一生懸命やってきたつもりだった。

でも…王子には本当に家政婦なんて必要だったのかな?


ただ、泣いてる私を放っておけなくて、

あんなことを口走った私を放っておけなくて、

仕方なく私を雇ったんじゃないのか。

考えないようにしていた疑問は、一度考えると簡単には消えてくれなくて。

涙目になってうつむく私に、朝霧さんが必死に謝る。