「俺、蓮は一生ずっと女と関わらないままいきていくんじゃないのかなあなんて心配してたから。
ほんとに佐原さんには感謝してる。馬鹿なやつだし、冷たいってよく誤解されやすいけど……ほんとはすっげーいいやつだから。
これからも、蓮の事、よろしく頼むよ」
そうやって、本当に綺麗な笑顔を私にむける朝霧さん。
そんな朝霧さんの顔をうまく見れなくて、
私は思わず顔をそむけてしまう。
────わかってる。
王子が……海里蓮という人間が、冷酷で冷たい人なんかじゃないってことくらいわかってる。
優しくていい人だってことくらい…いやというほど、知ってる。
あの日の私は、きっとその事を潜在的な所できっと察してたんだ。
だから冷酷王子とおそれられてきた人相手に、あんなことが言えたんだ。
帰るところがないから、泣いているんです
なんて。

