私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


そんな類に、私は何も言わずに店を出ていってしまったんだ。

類に言わなきゃいけないことなんて。

……大ありだ。

でも何て言っていいか分からず、また黙り込んでしまう私に、類がため息をつく。


『もういいよ。謝罪とか後でいいから、とりあえず戻ってこい』


「え……」


そんな類の言葉に、間抜けな声が漏れた。


戻ってこいって、ラーメン屋に?

いやいやいや、それだけは絶対に無理!


「ごめん類、それはちょっと…」

無理。そう断る私に、類がもっともな事を言う。

「じゃあ、おまえの部屋に起きっぱなしにされてる荷物、俺にどうしろっていうんだよ」