私の王子様は、冷酷なんかじゃありません


そう言いたいのに、王子にいきなり腕をつかまれてかたまってしまう私。

いきなり王子に手をとられたことにびっくりしてしまい、一瞬だけ息がとまった気がした。

私の手をひいて厨房の方へと歩いていく王子。

離してくださいっていいたいのに、男の人から手をとられて歩くなんて事は初めてで、全身が心臓になったみたいにドキドキして、何も言えなくなる。


「手、離してください……」

「何、そんなに朝霧のとこ戻りたいの?」


せっかくふりしぼった声は、
王子のそんな言葉で返されてしまう。


「そ、そうじゃなくって……」