「んで、これが君の最初の選択。さっき、君は分かれ道をイメージしたよね?」
「?あ、ああ…」
「君はどっちを選んだ?」

 いきなりそういわれたので、必死に思い出す。

「うーんっと…、右だったかな…」
「右でいいんだね?」
「ああ」

 俺がうなずくとロキは笑って。

「わかった、それが君の選んだ運命だ。この時間を進んでいくといい」

 ロキはそういうと後ろへ行き、俺の背中を押す。

「うわっ!おい、ロキ!?」
「今回はここまでしか案内できないんだ、ごめんね」

 バイバイと手を振りながらロキの姿はだんだんと遠くなる。

「また会えるのを楽しみに待ってるよ~!」

 そんなのんきな声が聞こえた。