「それじゃあ、またあれを繰り返さなきゃいけないってことか?!」

 冗談じゃない!
 こいつ、俺をだましたのか?

「違う違う!」

 ロキは焦ったように言う。

「そうさせないように、僕は君のもとへ現れたんじゃないか」

 そして、ロキはすぅっと息をする。
 そして、落ち着いた表情で…。

「僕は、君が何か重要な選択を迫られたときにまた現れる。その『選択』自体で君の未来が変わるんだ」
「重要な選択?」
「例えば、分かれ道があると思って?右と左、そして真ん中」

 そう言われたのでおれはイメージしてみる。

「どちらかがとても危険な道なんだ。確率は三分の一。それによって未来が変わる。そんな感じさ」
「なるほど、そういわれるとわかりやすい」