アカツキの記憶 1

『女のあんたなら倒すのだって楽勝よね。それに女の肉は柔らかくておいしいし♪』
「そう?なら私を食べてみなさいよ」
『あら、いいの?じゃあお言葉に甘えさせてもらうわ♪』

 魔獣は私に襲い掛かる。
 そう、作戦通りにね。
 
『アガッ…!』

 魔獣は私の腕にかみついた。
 けれど…。

『あんた、いったい何をしたの⁉』
「どう?硬くて噛みがいがあるでしょ?私の『魔法帯(マジックリボン)』」

 魔獣は私のリボンを巻き付けた腕にかみついた。
 リボンにはあらかじめ魔力を通してある。
 魔力の量次第で硬さを調整できるから、使いがってがよくて私は結構好きよ。
 でも、リボンを武器にする人ってなかなか少ないのよね…なんでだろう?

「じゃあ今度は私の番ね?」

 もう一本リボンを取り出す。
 そして、魔獣に巻き付けた。

『何をする気⁉』
「うん?こうする気♪」
『私の真似をするなあああああああ‼‼』

 別にまねしたつもりないんだけどなぁ…。
 魔獣の激昂を無視し、私は巻き付けたリボンをきつくする。

『うぎゃあ‼‼』
「あら、これまだ序の口よ?」
『離せ!離せ!』
「いやよ、離したらあなた絶対私たちを殺そうとするでしょう?」

 さらに、さらにきつくする。

『いだいいだいいだいいだい…‼‼』
「しょうがないわね…」

 逃がしてくれるそう思ったのか、魔獣は一瞬私に殺意を向けた。
 だいたい予想はついていたけど、これを見たらそうはいかないわよね。

「これ、な~んだ」

 魔獣の殺気がなくなった。
 それどころかひどくおびえている。
 私が魔獣に見せたもの、それは魔獣専用の檻。
 檻っていっても、球体でスイッチを押せば閉じ込めることができる。
 なぜか魔獣を捕獲するとどこかに転送されるのよね…。
 殺すこともないし、私は基本、この方法で魔獣を退治というか…まあそんなことをしている。

「それじゃあ、元気でね」