逆方向…確かそこには『魔女の森』があったはず…。
 『魔女の森』とは悪魔ともいわれている伝説であり、最凶・最恐・最強の三拍子がついた魔女、イザベルの呪いがまだ残っているという森だ。
 その森には魔獣と呼ばれる化け物が住み着いており、人を騙し、殺し食らう。
 そうだとすると、かなり危険だ!
 急がないと!

「ユウ!」

 だれかが俺の名前を呼ぶ。
 聞き覚えのある少女の声…サクラだ。

「私もおばさんに聞いたの。『魔女の森』へ行くんでしょ?」
「ああ!…だけど大丈夫か?」
「なめないで、私だって『月花のウサギ』の一員よ。剣術や魔法はユウやセイラには劣るかもだけど、私も戦えるわ!」

 そうだよな、俺たちは誇り高い『月花のウサギ』の一員なんだ。
 そう簡単に倒れるわけにはいかないもんな!

「そういってくれると頼もしいぜ!」
「ありがと!じゃあ、急ぎましょう!」