闇の鬼~影を纏いし者~

「ちょっと!! 何あれ!! 浩介! ちゃんと守ってよ!!

もーーー!! 美冬! いい加減にしなさいよ! 帰ったらカラオケ行こうって約束したでしょ! 忘れたの!! 」


夏子は、『オニ』の力が増しても、気にせず呼び続けている。
明日カラオケって、そんなに叫んでいても声が枯れないのか?


広間が闇に包まれてしまった以上、三人と合流するしかない。


『我が力 見せてやろう』


言うと共に『オニ』の瞳の光が増した。


「夏子、動かないでね。浩介君も。」


言うより早く、咲夜は動いた。
素早く浩介達の前に立ち、何か印のようなものを結んでいる。


「この子達には触れさせない。」


咲夜の持つ巫女の能力なのか、浩介達の前に、光の壁のようなものが出来た。
結界みたいなものか?


「えっ?! 咲夜さん? 何ですかこれ? 」


「結界よ。オバァ様に教えてもらったの。まさか、役に立つなんて思わなかったけど。影の攻撃を少しは防げるわ。私も動くから、無茶はしないでね。」


咲夜の結界なら、かなりの確率で攻撃を防げるだろうが、いかんせん影の数と力が強い。


問題は、取り込まれた美冬だ。
未だ反応をみせない。