いつも通りの朝を迎えた。


食堂で朝食。


その後、僕は、中庭でネットを見ながら殺陣の練習。
咲夜達は、千影さんに連れられて奥の和室に行ったようだ。
何をしたのかは、夜にでも聞けばいいか。


受け身では駄目だな。
なるべく攻めるように出来なければ。
『オニ』になってしまったら、咲夜自体がどうなるかわからない。
気絶させるにも、咲夜のままなのか、それとも見た目が変化するのか。
封印の方法がわからない以上、どうすることも出来ないな。


朝から刀を振り続けているが、何が起こるかわこらない以上は、もう少し体力もつけた方がいいかもしれないな。

考えが纏まらないまま、練習を続けていたが、昼近くに、夏子が呼びに来た。


「先輩! お昼ご飯ですよ! 食堂行きましょう! 」


夏子と食堂に行くと、咲夜と千影さんは居なかった。


「咲夜は? まだ何かやっているのか? 」


僕は、夏子に聞いてみた。


「二人なら、まだ話してました! 私は、先に行って食べてなさいって言われたので。
一人じゃ寂しいから、先輩を呼びに行ったんです! 」


なるほど。力の使い方、何か伝えたいことがあるんだろう。


「夏子は、何か教えてもらったのかい? 」


「いえ! オバァ様と少し話をしただけです! 午後からは、先輩と一緒に体力作りをしなさい! って! 」


夏子の役目は刀を運ぶ事。
それ以外に何があるのか分からないってことか。
『オニ』になってしまったら、僕が封印出来るまでは逃げる形になるのか?
そうなったら体力勝負だな。


「それじゃあ、午後からは、体力作りと勉強だな。少しはやらないとご両親に申し訳ないからな。」


「・・・・・・・・・・・・。

走りながらですか? 先輩、無茶ですよ・・・・・・。」


「大丈夫だよ。夏子なら。」


両方やらなければいけないと、夏子は少し凹んでいる。
大丈夫。という言葉は、あまり慰めにはならないかもしれないな。


そんな会話をしていると、千影さんと咲夜が食堂に入ってきた。


「遅くなったわね。
あら? 夏子さん、元気がないけど何かあったの? 」


目敏く千影さんが気づいた。