「ただいま戻りました。オバァ様、いらっしゃいますか? 」


咲夜は、玄関を入るなり書斎に向かった。
気になる事が多かったんだろう。
千影さんに確認したい事がありそうだ。


「いるわよ。お入りなさい。」


書斎の中から声が返ってきた。


「失礼します。」


僕らも、咲夜の後に続き書斎に入った。


「おかえりなさい。どうだったの? 」


やはり、千影さんも気になるのだろう。


僕達は、今日あったことを全て話した。


「そう。あの地下にあったの。移動した意味は私にもわかりません。
けれど、何か意味があっての事だと思うの。咲夜が声を聞ける事、刀の呼ぶ音に気づいた事、全て意味があるはずよ。
明日からは、少し違う事をしましょうか。咲夜と夏子さんは私と。
あなたは、刀を使う術を。これから役に立つでしょうから、身につけておいた方がいい事が沢山あるわ。

咲夜、あなたに関係することは明日話しましょう。
さあ、夕食にしましょう。一日頑張ったわね。」


そう言って、千影さんは食堂に向かって歩きだした。


「明日から何するんですかね? 私と咲夜さんが一緒で、先輩は刀の練習。でも、先輩って剣道やっているから大丈夫じゃないんですか? 」


「ん? ああ、剣道と真剣は少し違うんだよ。タブレットを持ってきて正解だな。明日からは、ネットで調べて練習だな。」


昨日同様、食事は楽しく進んだ。
その後、明日に備え早めに就寝した。