僕は、風呂から上がり、そのまま食堂に向かってみた。


食堂には、咲夜と夏子がデザートで、盛り上がっていた。


「あっ! 先輩! おかえりなさい! これ、美味しいですよ! 」


入るなり、夏子に皿を渡された。


「おいおい、さっきあれだけ食べたのに、まだいけるのか? 」


夏子の目の前には、空になった皿が何枚かあった。


「糖分は大切ですよ! 脳の活性化に必要なんですから! 」


確かに、糖分は大切だろうけど、摂りすぎじゃないか?


「エネルギーの消費が激しいのよ。夏子は特にね。」


ふふふ。と笑いながら咲夜もプリンらしきものを食べていた。


「僕も、少し貰おうか。食べたら、本の続きを読んでみよう。」


僕は、デザートより、本の内容の方が気になっている。
決定的な情報が欲しい。


「先輩! 忘れないように、私達もメモを取った方がいいと思って、ノートとシャーペン持ってきました! 」


勉強会の道具が、こんな形で役に立つとは。
夏子のご両親に申し訳ないな。