「そろそろか?


ん? あれだな。」


少し小高い山の上に建物が見えた。
ホームページでみた外観と同じものだ。


「夏子、浩介を起こしてくれるか? 」


「はい!

浩介!!!! 着いたよ!!!!ちょっと、起きてよ! 」


そんなに激しく起こさなくてもいいんじゃないのか? と思うような起こし方だな。


「あ? 夏子うるせぇ・・・。

起きるよ。ちょっとどけよ。」


「よく寝てたわね。もう資料館に着くわよ。」


「早いっスね。俺、そんなに寝てました? 」


「3時間よ3時間! 駅から乗って3時間!! どんだけ寝んのよ! 」


せまい車の中で、出来る限り体を伸ばして体を起こしている。


「あー・・・体痛てぇ。


・・・・・・・・・・・・。


ここ、どこっすか? 山ぁ? 」


目覚めて窓の外を見た浩介が驚いている。


「ふふふ。自然の溢れたいいところよ。」


「もう。浩介のバカ! 」


3人のやり取りが続く中、駐車場に到着だ。