闇の鬼~影を纏いし者~

「二人とも、大好きよ。」





最後の能力を使い、咲夜は二人を抱きしめた。






声にならない声が聞こえる。





悲しみに満ちた声が。






「さよならは言わない。また会えるよ。」



「きっと何処かで・・・」







こうして、僕達の、長い戦いは終わりを告げた。






「咲夜・・・・・・いや、朱桜。帰ろう。みんなの待っている場所へ。」




「そうね・・・・・・随分待たせちゃったわね。みんな、怒っているかしら? 」





「大丈夫さ、力を貸してくれたんだ。」






夏子達が遠くに見える。




僕達は、やっと朱桜と棟隆に戻るんだ・・・