「この体は、私のものではない。生まれてくるはずだった命。産まれる前に消えかかった命。その命を、私が使っただけ。この世に存在することがなかった命。『オニ』を封印する為だけに使ってしまった。」






「咲夜・・・。君は、今そこに存在しているんだ。消えてしまったかもしれない命を使ったかもしれない。けれど、君は、僕の隣にいる。僕は、君と逢えて共に戦うことが出来た。それじゃ、駄目か? 」






悲しみを瞳に写し、これまでの経緯を悔やむ咲夜に掛ける言葉が見つからなかった。






「おねぇちゃん!! 」






美冬の声。






「先輩?


・・・咲夜さん?


・・・なんで? どうして?!


封印したんですよね? 終わったんですよね? 」






夏子の声。